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やさしくなあに

伊勢真一監督のドキュメンタリー映画
『やさしくなあに 〜奈緒ちゃんと家族の35年〜』
を観ました。

家族の葛藤も悦びも不安もそのままに記録された映画に、
ドラマ「北の国から」を観たときに感じたような、
小さな痛みと、いとおしさと、ぬくもりを感じました。

奈緒ちゃんは、「善良」しか持っていない人です。
だれも傷つけず、明るく笑わせることしか言いません。
そんな奈緒ちゃんのそばにいると、
みんなあたたかく、やわらかい気持ちになります。
でも、そう単純には表せない思いを、家族それぞれが抱えていて……。

「やさしくなあに」というタイトルは、
奈緒ちゃんのセリフからとったものです。

家族が口論になったとき、友だちがケンカをしたとき、奈緒ちゃんは
「やさしくなあにって言わなくちゃ」と、言うのです。

奈緒ちゃんにとって、みんなは大好きで大切な人。
だから、争ってほしくないのでしょう。
みんなも本当は互いを大事に思っているのに、
どうして心の中にあるやさしさを出さないの?
やさしい気持ちはどういう風に表すの?
と、問いかけているように感じました。

実は、奈緒ちゃんは赤ちゃんの頃、
医師にそう長くは生きられないと告げられていました。

天真爛漫な奈緒ちゃんがいる悦びと幸福。
いつ奈緒ちゃんを失うかという不安。
家族の複雑な思い、緊張感、安らぎが淡々と映し出されます。

単純にはいかないけれど、
家族っていいな、生きるっていいな。

と感じると同時に、

どうして、人類は「善良」だけを持つ生物になれなかったんだろう。
奈緒ちゃんは、奇跡の人なのかな。

なんてことも、思いました。

広く見てもらいたい映画です。














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by arisasaki | 2017-11-09 22:30 | レポート | Trackback
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